海外口座とは「海外にある銀行で開設した銀行口座」の事です。
これまでも海外赴任や海外留学、富裕層の資産運用のために、海外口座を開設する人が多くいました。
しかし、近年は、必ずしも日常的に海外口座が必要のない一般層の中にも、海外口座を開設したいと考える人が増加しています。「なぜ海外口座を開設するのか?海外口座を開設するメリットとは何か?」ということについて、ざっくり紹介します。
海外口座を開設するメリットとは
海外口座を開設するメリットは、下記の3つであると言われています。
・金融サービスが充実している(金利が高い等)
・海外で預金を引き出せる
・日本円以外の資産を保有できる
それでは詳しく紹介していきます。
金融サービスが充実している(金利が高い等)
1つめのメリットは、金融サービスが充実しているという点です。
海外口座を開設する最も分かりやすいメリットとして挙げられる事が多いのが「日本国内の銀行口座に比べ金利が高い」ということです。
日本の銀行も1970年代には定期預金が年利9%だった時代がありましたが、今では年利1%未満のところがほとんどで、預金していても資産は増加しません。
一方、海外口座の中には年利10%を超えるような定期預金があります。例えば、500万円を10年間定期預金した場合、10年後には約1000万円になる計算になります。もし日本の平均的な年利0.2%で10年間の定期預金をした場合、約510万円になるので、その差は約490万円という事になりますね。
また、海外口座を開設することで利回りの高い投資商品等を購入できるといったメリットもあります。海外口座は、日本の口座に比べ、金融資産を増やすという側面も強く、海外口座を持つことで、国内にはない充実した金融サービスを受けられるというメリットがあります。
言い換えると、海外口座を開設し資産運用をする事で、将来のための資産を形成したいと考えているという事になりますね。
海外で預金を引き出せる
2つ目のメリットは、海外で預金を引き出せるという点です。
留学生や海外赴任時に海外口座を開設する目的で最も多いのが、海外の現地通貨で預金を引き出せるという点です。
近年、クレジットカードが使える店も増えているとはいえ、現金しか使えないような場所もまだまだ存在します。いざ現地通貨が現金で必要になった場合に、現地で日本の銀行を探し、日本円を引き出して、それを両替する…という事をやっているととても不便ですよね。
現地の銀行口座を開設しておけば、現地通貨で現金を引き出せるため、こうした不便性が解消されますね。
日本円以外の資産を保有できる
3つ目のメリットは、日本円以外の資産を保有できる点です。
日本は、もう経済成長が期待できないというのが一般的な見解です。少子高齢化に伴う人口減、労働生産性の低さ、労働人口の減少等の影響により、経済指標の1つであるGDP(国内総生産)は20年間に渡り停滞しています。
多くの経済問題に直面しながらも着々と成長する他国とは違い、日本はバブル崩壊以降の不況から現在に至るまで、経済成長が期待しづらい国になってしまいました。それとは逆に、社会保障の負担は増大しており、経済的に見て、魅力の低い国になってしまっています。
このような背景から、今後、日本円の価値は徐々に下がってくると予想されています。そして、こうしたリスクに備えるために、日本円以外の資産を保有すること、つまり、海外建ての資産を保有したいと考える人が増えてきており、その結果、海外口座を開設したいと考える人が増加しているという事になります。
海外口座を開設するデメリットとは
ここまで海外口座を開設するメリットを紹介してきましたが、当然デメリットも存在しています。口座を開設する時にはメリットとデメリットの両方の側面を知った上で、検討を進めることが大切です。
海外口座を開設するデメリットについては、下記の記事で紹介しておりますので、合わせてお読みいただき、参考にしていただければ幸いです。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。この記事では、近年増加傾向にある海外口座の開設について、「なぜ海外口座を開設するのか?海外口座を開設するメリットとは何か?」という事について、ざっくり紹介してきました。ご参考になれば幸いでございます。